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Flaskとは?Pythonのマイクロフレームワークを徹底解説

flask

2024年7月2日

こんにちは!

今回の記事では、Flaskについて詳しく解説します。

「Webアプリの開発にFlaskがいいと聞いたけど、そもそもFlaskって何?」と疑問に思っている方もいるでしょう。

本記事では、Pythonの人気フレームワークであるFlaskについて、その概要から特徴、具体的な機能まで詳しく解説していきます。

Flask(フラスコ/フラスク)とは

Flaskは、Armin Ronacher氏によって2010年に開発されたPythonフレームワークです。

もともとはエイプリルフールのジョークとしてリリースされたフレームワークでしたが、Python愛好家の間で人気が高まり、現在も広く利用されています。

まずは、プログラミング言語であるPythonについて説明します。

そもそもPythonとは?

Pythonは、1991年にグイド・ヴァン・ロッサム氏が開発したプログラミング言語です。特徴としては、以下の二つが挙げられます。

  1. 簡潔なコード: Pythonは少ないコード量で簡潔にプログラムを書くことができる言語です。読みやすさや書きやすさを重視しており、誰が書いても似たようなコードになるため、複数人での開発が容易です。
  2. データ処理能力: Pythonは膨大なデータを迅速に処理する能力に優れており、特に人工知能や機械学習の分野で再注目されています。

Pythonには「bottle」「Django」「Tornado」「Plone」など多くのフレームワークがありますが、その中でも小規模開発に特化したのが「Flask」です。

Flaskでは何ができるのか?

Flaskは軽量で動作が高速なため、WEBページの表示速度を重視する場合に適しています。Flaskが標準で搭載している機能は主に以下の三つです。

ルーティング

ルーティングとは、URLのパスに応じて処理を振り分けるための機能です。Flaskアプリケーション内でURLパスと対応する関数を定義することで実現されます。

from flask import Flask

app = Flask(__name__)

@app.route('/')
def home():
    return "Hello, Flask!"

if __name__ == '__main__':
    app.run()

このコード例では、/というURLパスにアクセスするとhome関数が実行され、「Hello, Flask!」というメッセージが表示されます。

ルーティングの@app.route関数の使い方は以下の記事で詳しく解説しております。

【関連】Flaskのapp.routeの使い方を解説!

リクエスト処理/レスポンスの処理

Flaskでは、リクエストとレスポンスを処理するためにrequestオブジェクトとresponseオブジェクトを提供しています。これにより、フォームデータの取得やHTTPレスポンスの生成が容易になります。

from flask import request

@app.route('/submit', methods=['POST'])
def submit():
    data = request.form['data']
    return f"Received: {data}"

この例では、POSTリクエストで送信されたデータを取得し、レスポンスとして返しています。

Blueprint モジュール

Blueprintは、アプリケーションをモジュール化し、ソースコードを整理するための機能です。これにより、大規模なアプリケーションでも管理が容易になります。

from flask import Blueprint

bp = Blueprint('main', __name__)

@bp.route('/')
def index():
    return "This is the main blueprint."

app.register_blueprint(bp)

このコードでは、mainというBlueprintを定義し、アプリケーションに登録しています。

Blueprintの詳しい使い方については、こちらで解説しています。

【関連】FlaskでBuleprintを導入する方法を解説

Flaskの特徴

次に、Flaskの特徴について詳しく見ていきましょう。

マイクロフレームワーク

Flaskはマイクロフレームワークに分類されます。マイクロフレームワークとは、軽量で必要最低限の機能のみを提供するフレームワークです。そのため、シンプルでわかりやすく、処理速度が高速である点がメリットです。

一方、大規模な開発に向いているフルスタックフレームワークの例として「Django」があります。Djangoは多機能で、大規模なプロジェクトに適しています。

【関連】PythonのWebフレームワークには何があるの?【Flask、Django、FastAPI・・・】

学習コストが低い

Flaskはシンプルでわかりやすいため、学習コストが低いです。初めてWEBアプリケーションを作る方や、Pythonに慣れている方にとっても扱いやすいフレームワークです。

【関連】FlaskとDjangoのどちらが学習コストが低いのか?

拡張機能が豊富

Flaskは機能が少ない分、拡張機能が豊富に用意されています。ログイン機能やキャッシュ、認証など、様々な拡張機能を簡単に追加することができます。

しかし、拡張機能を入れすぎるとFlaskが重くなるため、その点は注意が必要です。

FlaskでWEBアプリケーションを開発しよう

本記事では、Flaskの概要や特徴について解説しました。Flaskはシンプルで軽量なマイクロWEBフレームワークです。学習コストが低く、必要に応じて拡張機能でカスタマイズ可能なため、小規模な開発や初めてのWEBアプリケーション開発に最適です。

WEBアプリケーションの開発を検討しているのであれば、一度Flaskを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?

参考リンク

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