PythonのWebフレームワークには何があるの?【Flask、Django、FastAPI・・・】
2024年7月5日
こんにちは!
今回の記事では、PythonのWebフレームワークについて解説します。
Pythonは、そのシンプルさと強力な機能から、幅広い分野で使用されています。特にWeb開発の分野では、数多くのWebフレームワークが存在します。
本記事では、Pythonの代表的なWebフレームワークを詳しく解説し、それぞれの特徴や利点、使用方法について説明します。
PythonのWebフレームワークには何があるの?
PythonのWebフレームワークには以下のようなものがあります。
- Django
- Flask
- FastAPI
- Tornado
- Bottle
- Pyramid
Django
Djangoは、Webアプリケーションの開発に必要なすべての機能を提供するフルスタックフレームワークです。
その特徴の一つに、自動管理インターフェースがあり、データベース操作を容易に行えます。
また、セキュリティ機能が豊富で、XSSやSQLインジェクションなどの攻撃からアプリケーションを保護する多くのセキュリティ機能が内蔵されています。
さらに、Djangoは「バッテリー同梱」と呼ばれる豊富な機能を標準で提供しており、認証、管理インターフェース、テンプレートエンジンなどが含まれています。データベース操作を簡単に行えるORM(Object-Relational Mapping)も内蔵されているため、開発者はデータベースの詳細に煩わされることなく、アプリケーションのロジックに集中できます。
Flask
Flaskは軽量でシンプルなマイクロフレームワークであり、必要最小限の機能のみを提供します。
そのシンプルさと学習コストの低さから、初心者でも簡単に使える設計になっています。
また、必要に応じて拡張機能を追加できるため、プロジェクトの規模や要件に応じた柔軟な開発が可能です。FlaskはJinja2テンプレートエンジンを使用しており、HTMLの生成を簡単に行えます。
Flaskについては以下の記事で詳しく解説しています。
【関連記事】Flaskとは?Pythonのマイクロフレームワークを徹底解説
FastAPI
FastAPIは非同期処理をサポートしており、高速なAPIの構築が可能です。
Pythonの型ヒントを活用して、入力のバリデーションや自動ドキュメント生成を行うことができます。SwaggerやReDocを使用した自動生成ドキュメントが提供されており、APIの管理が容易です。
非同期処理と型ヒントの活用により、非常に高速なパフォーマンスを発揮し、開発効率も向上します。
Tornado
Tornadoは、非同期ネットワークライブラリとして高いスケーラビリティを持つフレームワークです。
非同期I/O操作に特化しており、高速なリアルタイムWebサービスの構築に適しています。
大量の同時接続を効率的に処理できるため、リアルタイム通信が必要なアプリケーションに最適なWebSocketサポートも提供します。
URLルーティングが柔軟に設定できる点も特徴で、複雑なURL構造にも対応可能です。さらに、Webサーバー、認証、データベースインターフェースなどのフルスタック機能も備えています。
Bottle
Bottleは超軽量フレームワークであり、単一ファイルで動作する点が特徴です。
非常に軽量で、依存関係が少なく、セットアップが簡単なため、小規模なアプリケーションやプロトタイプ開発に適しています。
シンプルで直感的な設計により、初心者でも扱いやすいです。ビルトインのテンプレートエンジンを使用してHTMLの生成が可能であり、必要に応じて機能を追加できるプラグインシステムも提供されています。
Pyramid
Pyramidはフルスタックとマイクロフレームワークの中間に位置し、必要に応じて機能を追加できる柔軟性が特徴です。
設定ファイルを使用して柔軟に設定を変更できるため、プロジェクトの要件に応じたカスタマイズが容易です。
URLの構造を柔軟に定義できるトラバースルーティングもサポートされており、小規模なプロジェクトから大規模なプロジェクトまで対応可能なスケーラビリティがあります。さらに、再利用可能なコードを容易に作成できるモジュール化された設計が特徴です。
各フレームワークの特徴まとめ
それぞれのフレームワークの特徴をまとめると以下のようになります。
フレームワーク | 特徴 |
---|---|
Django | フルスタックフレームワーク。自動管理インターフェース、豊富なセキュリティ機能、バッテリー同梱、内蔵ORM。 |
Flask | マイクロフレームワーク。シンプルで学習しやすい、拡張性が高い、Jinja2テンプレートエンジン、豊富なドキュメント。 |
FastAPI | 非同期処理のサポート。型ヒントの活用、自動生成ドキュメント、高速なパフォーマンス、開発効率の向上。 |
Tornado | 非同期ネットワークライブラリ。高いスケーラビリティ、WebSocketサポート、柔軟なルーティング、フルスタック機能。 |
Bottle | 超軽量フレームワーク。単一ファイルで動作、依存関係が少ない、シンプルで直感的、ビルトインテンプレートエンジン、プラグインシステム。 |
Pyramid | 柔軟性が高い。設定の自由度、トラバースルーティング、スケーラビリティ、モジュール化された設計。 |
Webフレームワークを選ぶ際は、これらの特徴を捉えて、開発するアプリの要件と照らし合わせながら検討しましょう。
Pythonの基礎から応用まで学べる
Python WebAcademy
Python WebAcademyでは、Pythonの基礎からアーキテクチャなどの応用的な内容まで幅広く学べます。また、ブラウザ上で直接Pythonコードを試すことができ、実践的なスキルを身につけることが可能です。
無料で試すインフラの学習はInfraAcademy
おすすめの記事